美し過ぎる映像に見とれている場合ではないのよ
『メランコリア』
ラース・フォン・トリアー監督(2011年デンマーク=スウェーデン=仏=独)

前作『アンチクライスト』同様、オープニングはスーパースロー映像にクラッシック音楽が流れる…前作はその映像がセンセーショナルでそんなことにはならなかったのだが、今回は美し過ぎるイメージ映像の断片の羅列でうっかりすっかりのっけから眠ってしまった(>_<)これではシネ丼に書けないよ~と、漸く見直したら、えー?3分も眠ってないじゃん!って、そんなことがしばしばあります。

物語は巨大惑星”メランコリア”が接近しつつある地球の片隅にある豪邸で進められる。前半が妹ジャスティンの結婚式のとんでもない顛末、後半はメランコリアに怯える姉クレアの狼狽。どちらのエピソードでも、人間のキレイなところや汚いところ、かわいいところや愚かなところ等々の複雑怪奇がどっと垣間見れます。ほんの2時間15分でこんなことをやってのけてしまう、ものすっごい監督。こんなことを日々感じていたら、この物語の顛末はきっと悲劇ではなく爽快なのだろう。きっと誰にも、両方の想いがあるだろう。堪らなく愛おしいと想えるときと、なくなっちまえばいい!!と想うときが。そんなものを抱えつつ、日々 生きてゆくことの難しさ。それでも愛することはやめられない。何度傷ついてもやめられない愚かな私たちに与えてくれた素敵な一本を是非どうぞ***くれぐれも、しっかり睡眠をとってからご覧ください!

[2012.2.22 新宿武蔵野館にて]

2012年7月29日 記