大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫
『KOTOKO』
塚本晋也監督(2011年 日本)

母親になりたいとずっっっと想っていた。だけど、うっかり心配死してしまいそうなほどの心配症の他、性格に難アリでこんな奴が母親になるのはいけない気はしてた。そして、天命はあたしに子供を与えなかったが、この映画の主人公・琴子には子供がいる。もしか、あたしに子供がいたら…を見せられているようで参った。

琴子はやさしいお母さん。琴子は怖いものが見える。琴子は歌うのが大好き。(歌はめちゃウマ!琴子役はCoccoだから♪)琴子は情緒不安定。琴子は魅力的。琴子は…凶暴。ひとりでいろんな自分を抱えてると生きるのが難しくなる。それでも、ひとは普通それなりに生きてくのだけれど、上手くできない者もいる。そんな連日パニックの琴子の許に総てを受け止めてくれる協力者が夢のように現れるのだが…。

塚本さん(監督兼出演)がまた、『六月の蛇』(2002)と同様の《やさしい男》で登場。『〜蛇』とは真逆の表現方法だけど、悲しいくらい主人公にやさしいのは同じ。でも、『〜蛇』とはちょっと違うところが現実に近い。ひとの心はうつろうから。つらいことはいっぱいあるけど、今作も『ヴィタール』 (2004)や『悪夢探偵2』(2008)のようにラストがあたたかい。いっぱい泣いたら、また生き続ける***絶賛オススメできない所以の(肉体的に)痛いシーンが満載なのだが、素晴らしく細長くて美しいCoocoの肢体や彼女オリジナルのかわいい部屋等々も堪能できるので、是非!

[2012.4.18 テアトル新宿にて]

2012年4月23日 記