「フランダースの犬」はハッピーエンドか?
『まほろ駅前多田便利軒』
大森立嗣監督(2011年日本)

長髪の男子ふたりと犬と子供…?劇場予告を見て妙に気になった。原作の小説は知らない。漫画化されたものも読んでない。監督は大森南朋くんのお兄さんかぁ…見てみたい!過去の監督作品は苦手な要素が含まれていて見られなかったから。

「生きてさえいれば(何度だって)やり直せる。」が主題だったり、結末だったりする物語は多い。けれど、「生きてさえいればやり直せるんか?」と問 うてきた。そりゃそうだ。実際やり直せないまま死んで行ったひとは大勢いるだろう。そして、主人公は身も蓋もないコトを云う。それでも、そこにも希望はある。そうだよ、やり直せるかどうかじゃなくて、希望があるかどうか。希望がなくちゃ生きてはゆけない。念願叶ってから死んでしまったネロは倖せか?絶望 したまま何十年も生き続けている私は本当に生きてるのか?

思い掛けず長いです。微妙な間(ま)をイチイチちゃんと映しているからか?でも、それが全然嫌じゃない。その隙にうっかり、「人生って?」などと考えさせられてやりきれないきもちになったりするけど、私は好きです。ラストに映された静止画の数々は希望?顛末?顛末だったらいいね。

主人公の多田(瑛太)と、中学で同級生だった行天(松田龍平)のツーショットは、なにやらとてもホっとしますよ。行天がいなくなるとすこぶる切なくなるんです。クールに見えて熱血(多田)、ドライに見えても人情派(行天)。頼れるんだか、頼りないんだか、危ういふたりが気に掛かる。原作の方には続編 があるようなので、そんなふたりに映画館でまた会えたらイイナ***

[2011.5.18楽天地シネマズ錦糸町にて]

2011年5月21日 記