人が人を愛することのどうしようもなさ
『ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う』
石井隆監督(2010年日本)

『死んでもいい』(1992年)を見に行って以来、絵がめちゃめちゃ上手い漫画家(石井隆)が撮る映像の美しさに魅せられてしまい、ずっと追っかけ てしまってます。惹かれてしまうのは映像だけではなく、石井隆オリジナルの物語は殆ど全部「人が人を愛することのどうしようもなさ」(は、前作のタイトル でもありますが。)を描いていて、いつも本当にどうしようもないんだけど、それが愛おしいを通り越して、神々しくも想えるほど情けないので、放っておけな くて見に行ってしまいます。

ずっと見続けていてうれしかったのは今回の作品が17年前の『ヌードの夜』の続編で、あれからリアルに17年後として描かれていることと、かつての主演女優(大竹しのぶ&井上晴美)が脇役を固めていること♪そして、17年経ってもまったく懲りずに相変わらずだった紅次郎(主役/竹中直人)のいいひとぶり***
そして今回も洩れなく石井隆の映画の主演女優に与えられた特権「最高に美しく撮ってもらえる!!」は全開で、『花と蛇』の彩さんと同じくらい執拗に撮られていて、見応えがあります。

物語は今回もかなり過酷だし、毎度お馴染み(?)の謎の変なシーン(なぜか、必ずあるんです。これを失くせば完璧なのに…と想いつつも、ないと寂し い?)もあるけど、これまでには一度もなかったラストに吃驚します(初見の方には判らないことですが…)。そう、結末がちょっと【どうしようもなくない】んです。うわぁ~***

[2010.10.13 シネマート新宿(東京)にて]

2010年10月18日 記